「Microsoft Office の5万円は高いか安いか」という記事に併設されたアンケートの結果が公表されています。
結構、ワープロ、表計算をはじめとするビジネス文書作成ソフトが、実質 Microsoft Office の独占状態にあることに危惧している人が多いものですね。
「業務用途でもMicrosoft Officeを代替できる」という回答と「ある程度割り切ればMicrosoft Officeを代替できる」という回答を合わせると 76.6%が代替可能と回答していますが、代替に踏み切るためには既存資産の取り扱いがネックになります。
例えば、マクロの問題です。
OpenOffice.orgとStarSuiteには,VBAに似たOpenOffice.org BASICと呼ばれるマクロ言語がある。ただしVBAと完全な互換性はない。VBAからOpenOffice.org BASICへの変換ツールはあるが,VBAにあってOpenOffice.org BASICにはない機能もあるため100%変換できるわけではない。ちなみに現在ベータ版のOpenOffice.org 2.0とStarSuite 8ではOpenOffice.org BASICのほかにJavaScriptとPython,BeanShellでマクロを記述できるようになっている。
そのほかでは、ビジネスにおけるファイル交換の問題があります。というのは、自分がOpenOfficeに乗り換えたとして、ファイル交換する相手がMS Office を使っているのであれば、レイアウトが作成時と違ってしまう可能性を考えると、納品物や資料として使えないことになります。
そういったビジネス上のリスクが回避できなければ、価格面で納得できなくてもMS製品を使わざるを得ないんですよ。
ここでよく考えてみてください。
昔、ワープロと言えば一太郎でした。表計算と言えば Lotus 1-2-3 でした。ブラウザと言えば Netscape でした。
でもいずれも、Word,Excel,IE に取ってかわられてしまっています。
あなたがそれを選んだからこそ今の状況があるわけですよね。
そう考えるとデファクトスタンダードを取るということは、単純に無償であるとか、多機能であるといった一面だけでは説明がつきません。
今、OpenOffice が注目されているのは、MS Office に5万円を払いたくないという願望を表しているだけであって、MS Office のシェアが逆転するとはとうてい思えないのです。
ソフトウェアは技術から生み出される成果物です。しかし、技術的にどうこうといったことはエンドユーザすなわち使用者にとっては全く関係ないことで、そのソフトを使ってやりたいことができればいいわけです。ゆえに OpenOffice が MS Office を打ち負かすのに必要なものは、マーケティング力だと考えます。
価格競争力だけでなく、他の面でも MS Office との差別化を図り、ありとあらゆる手法を使い、ユーザーを惹きつけなければ、シェアを奪取することはできないでしょう。
Excelの代替になるのではないかと思い使ってみました。
私の使用では医療費控除申告用はok、株式分析の3点チャージ(明智式)はnoでした。