オラクル、オープンソースのMySQL買収に失敗
MySQLの最高経営責任者(CEO)、Marten Mickosは、当地で開催中のOpen Source Business Conferenceでインタビューに答え、買収の試みがあったことを正式に認めた。だが、交渉の時期や、Oracleの提示額など、その詳細については明かさなかった。
しかし、同氏は、Oracleの提示を断った理由を、自身の会社が持つ独立性を維持したいためだと明言した。「大きな会社の一部になる可能性はある。しかし、それは、MySQLという会社だ」とMickosは語る。
MySQL AB は買収を断るとともに、1,850万ドルの増資を実施、
米Intel、独SAP、住友商事などが出資した。
昨年10月にMySQLが採用しているストレージエンジンの一つである InnoDB の開発元 Innobase社がオラクルにより買収されたことは記憶に新しいが、さらに BerkeleyDB の開発会社である SleepyCat も、先日、オラクルにより買収されている。
あとは MySQL 本体だけという状況にあったが、交渉は成立しなかったようだ。
しかし、オラクルはデータベースだけでなく、JBoss や Zend の買収交渉に当たっているという。当分、オラクルの買収戦略から目が離せない。
一方、MySQLサイドでは、Firebird の前身 InterBase の生みの親である Jim Starkey 氏が、MySQL AB で働くことになるなど、MySQL のヤル気がうかがえる。
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